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October 2019

「学習性無力感」または「職業性ストレスモデル」の実体験

リワーク中に書いた文章です

当時は「学習性無力感」に焦点を当てた書き方をしています

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以前私が休職から復帰したとき、とある部署に配属されました。
そこで私に与えられた業務は、製造現場から持ち込まれたサンプルが定められた規格内に収まっているかを検査するというものでした。
会社の判断としては、恐らく「この業務なら誰でも出来るだろう」というのがあったのだと思います。

復職直後の私は、なんとか会社に貢献しようと一生懸命検査業務を行なっていました。

でも、すぐにボロが出てきました。
検査の処理速度が他の人と比べて、圧倒的に遅いのです。
最初は「不慣れだから」と何も言われませんでしたが、検査に滞りが出始めると、度々「遅い」と叱責を受けることが多くなってきました。

私は処理の遅さをなんとかしようと、必死でスピードを上げて検査を行いました。
しかし、それでもやはりボロが出ました。
今度は検査のミスが多発してしまったのです。
改善する努力をしてはみたものの、結局叱責を受け続けるという状態からは抜け出すことが出来ませんでした。

その後は「遅い」と「ミスが多い」の両方を行き来しながら叱責を受け続ける日々が続きました。
とりあえず私は、叱責を受け続けながらも「そこそこの速度」と「そこそこの精度」が両立する妥協点を見つけて、そのペースで検査を行いました。

でも、やっぱり処理速度が遅いことに変わりはありませんでした。
休憩をとる時間はもちろん、トイレに行く時間すら捻出できない状態でした。
ただただ、尿意をこらえて検査を続けました。

そこでまず私が行なったのは、業務の一環である「清掃」の時間の放棄でした。
そうしないと昼一で検査結果を聞きに来る製造現場の人に対応することが出来なかったからです。

その次に私が行なったのは、「昼休み」の放棄でした。
昼一で検査ができるよう、昼休み中にサンプルの検査条件を調べていました。

結局それでも、検査の滞りを解消することはできませんでした。
この頃から、私は次第に無力感に襲われるようになりました。
「俺には昼飯を食う資格も無いのか・・・」と考え出し、12時のチャイムが鳴っても検査を続けていました。

そんな日々を送っているうちに、異変は起こりました。
尿意を延々と我慢して検査をしていたとき、一瞬のスキを突いてトイレに駆け込みました。
出てきたのは、血尿でした。

この瞬間、私の心は完全に折れました。

今となっては病院で受けた心理検査(WAIS-III)の結果が示す通り、自分の脳の処理速度が遅いという特性が原因であったことが分かってはいますが、当時はそんなことを知る由もなく、どうしていいのか見当も付かず、ただオロオロするだけでした。

当時の復職の前に心理検査を受けて、原因が「脳の処理速度の遅さ」と明らかになっていれば、例え脳の処理速度の上げようはなくても、それを埋め合わせることに焦点を絞って対策を立てたり工夫をしたりできていたかもしれません。
そして、再休職することもなかったかもしれません。

でもまあ、済んだことです。

職業性ストレスモデル

メンタルヘルス・マネジメント検定のテキストを読んでいるとき、ふと一つの言葉に目が留まりました
それは、「ストレスモデル」という言葉です

で、ちょっとその言葉の意味をネットで調べてみました

「職場において、何がストレスを高めメンタルヘルスを悪化させるのか、逆にきつい仕事でも生き生きと働ける条件とは何かをモデル化したものがストレスモデルである。」
(出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

・・・だそうです。

この「ストレスモデル」は様々なものが提唱されているんだそうですが、メンタルヘルス・マネジメント検定のテキストで自分の目に留まったストレスモデルの内容は、その中の一つである「JDC(仕事の要求度・コントロール)モデル」に該当するようでした

JDCモデル(Job Demands Control Model)とは?
・・・「仕事の要求度」と「仕事のコントロール」の2要因から構成されるストレスモデル

【要因1】 仕事の要求度(Job Demands)
・・・中心的な位置を占めるのは「仕事の量的負荷(多忙さや時間的切迫感)」

【要因2】 コントロール(Control)
・・・「仕事上の裁量権や自由度」

このストレスモデルでは、例えば以下のような状況が重なった場合を「高ストレイン群(high strain)」と呼び、心身のストレス反応のリスクが高いとされています

【状況1】 仕事の量が多く、常に多忙感・時間的切迫感を抱えている
【状況2】 疲れたときに仕事のスピードを下げたり、休憩したりすることができない

これは実証研究により裏付けされており、JDCモデルに基づいて実施された15の研究のうち13においてJDCモデルが心血管障害と有意に関係していることが確認されているんだそうです

また、心血管障害の危険因子(血圧、喫煙など)とも関連することが報告されておるようです

「血圧の上昇」とか「喫煙量の増加」は、典型的なストレス反応ですね

逆に仕事の要求度が高くても、「仕事上の裁量権や自由度」が与えられていれば、生産性、職場での満足感ともに高まり、メンタルヘルス増進に寄与するんだとか

JDCモデルを発展させたDCSモデル(Demand-control-support Model)(またはJDCSモデル:Job Demand-control-support Model)では、3つめの要因として「社会的支援(Support)」、すなわち「上司や同僚のサポート」を加えています

DCSモデルでは、以下の状況が重なった場合が最もストレスや健康障害が発生しやすくなるとされています

【状況1】 仕事の量が多く、常に多忙感・時間的切迫感を抱えている
【状況2】 疲れたときに仕事のスピードを下げたり、休憩したりすることができない
【状況3】 上司や同僚の助けが得られない

このDCSモデルも実証研究が行われていて、特に虚血性心疾患の有病率および死亡率が高いことが報告されています

では、何故この「ストレスモデル」という言葉が自分の目に留まったかというと・・・
自分が、まさに、このDSCモデルで定義されている「最悪の状態」にハメられた経験があったからです

次回は、その実体験について書きたいと思います

書き始めます

この文章は病院のリワーク・プログラムが終了して、会社との面談を繰り返していた頃に書いたものです

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直近の会社面談の際、会社から「4週間分の行動記録を付けて提出する」という指示を受けたことに加え、産業医から「文章を書く練習をしなさい」と言われました。

 まあ文章を書くのは好きですから、書くことにやぶさかではありません。書かせて頂きます。

 

 しかし・・・です。

最近読んだある本にはこう書かれていました。

「最低でも5000字程度のアウトプットが無ければ、文章力を鍛えるところまで行かない」と。5000字って、どの位の文章なんでしょう?

私がリワークプログラムで日々の課題として行なっているワード入力。

あの課題1日分で、だいたい800~900字位です。

ということは5000字の文章量って、あの課題文でいうと約6日分・・・?

え~・・・。

 

 また、パクりではない「これは俺が発信した!」と言える情報を1つ作るためには、その20倍の情報が必要なんだそうです。

 1つのアウトプットに対して頭の中にある知識を総動員して、それで足りなければ本やネットから情報をかき集めて、それでも足りなければ自分の憶測やら妄想やらテキトーな嘘やらで増量して、20のインプットを用意してやらなきゃならん訳です。

 このオリジナルと言えるモノを作り出すための「情報のインプットとアウトプットの比率」は、プログラミングや絵、作曲等にも当てはまるんだとか。

 世の「クリエイター」と呼ばれている人々は、常にこの「インプットのための情報」を集めるためのアンテナを張り巡らせているんでしょうね。そう考えると大したもんです。

 

 で・・・。

この理屈で言えば、オリジナルの文章5000字を捻り出すために必要となる情報の量は、

5000字×20だから、「約10万字相当の情報」ということになります・・・。

 

 無理。

 絶対無理。

 

 ただ、その本にはこうも書かれていました。

「文章のクオリティが上がらないときは、情報のインプットの量を増やすことに注力したり、

文字のアウトプットの量を調整(減らす?)してみましょう。」と。

 

 ちなみに、この文章の前段までの文字数が約700字強。所要時間は約2時間(長いよ!)。

 毎日書くにはちょっと多すぎる量なので、1日に約400字の文章を書いたとすると、インプットに必要な情報量は約8000字相当。所要時間は1時間程度になる・・・はず。

 まずは、このペースでやって行くことにしましょう。

 

 まあ、文章力は鍛えられないかもしれませんけどね。

学習性無力感

リワーク・プログラム参加中に書いた文章です

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学習性無力感

このような文章を書く機会を与えられたとき、一番最初に書くことは決まっていました。
このタイトルである「学習性無力感」について、です。

学習性無力感については、リワークプログラムの中で学習したものではありません。
自分で「何故うつが再発するのか?」をあれこれ考えているうちに、
自力でたどり着いた「ひとつの回答」です。

まず「学習性無力感とは何か?」ですが、「長期にわたってストレスの回避困難な環境に
置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象」のことを
言います。

この現象の発生プロセスを実際の仕事の現場に当てはめると、だいたい以下のような感じです。

あなたは部署異動で、これまでとは全く違う業務を任されることになりました。
あなたは懸命にその業務に取り組むのですが、何故か全く成果を出すことが出来ません。
週に一度の上長への進捗報告では、最初は「仕方ない」と言ってくれていた上長も、
いつまで経っても成果を出すことの出来ないあなたへの不満が募り、だんだんと
「いつになったら成果が出せるようになるんだ!?」と叱責するようになってきました。

あなたは必死で成果を出せる方法を考えてそれを実行するのですが、どれも成果には
繋がりませんでした。進捗報告では、上長の叱責を叱責を受けるばかりです。

このような「対策を打てども打てども状況が改善せず、上長の叱責を受け続ける」状況下に
あなたが置かれた時、あなたの身体にどんな変化が起こるのか?

この時、あなたの中で「全ての努力は無駄である」という認知が形成されてしまうのです。
このような認知が形成されてしまうと、成果の出せない業務に取り組むことが出来なくなるばかりか、
それ以外の「簡単に解決可能である小さな問題」に対しても行動が起こせないという状況に
陥ってしまうのです。

さて、この「学習性無力感」ですが、一つの大きなポイントがあります。
それは、「学習性無力感は病気ではなく現象である」ということです。
その理由は、「全ての努力は無駄」という認知が成立した人間には漏れなく発生する、
もっと言うと人間以外の犬、猫、マウス、果ては魚でも発生することが確認されている
「生き物として当然の反応であるからです。

つまり、「メンタルの弱い奴がうつになった」とは全く違う話なのです。

うつで休職した人が復職してきたときに、会社側から「苦しくなる前に誰かに相談しろ」と
言われることがあります。
しかし、「学習性無力感に陥ってしまった人が誰かに相談する」と言うことは実際に
可能なのでしょうか?
恐らく、「相談しても無駄」と考えるでしょう。何せ「全ての努力は無駄」と言う認知に
支配されているんですから。

そして「学習性無力感」という名の現象は、憂鬱感や不安感が長期間継続する「うつ病」のトリガーを
いとも簡単に引いてしまうのです。

「人間一人のメンタルを破壊する」って、実はすごく簡単にできることなんです。

 

BLOG、再開します

長いこと放置していた「すくーでりあ・ちょこ」ですが、ここらで再開したいと思います

えーっと、最後に更新したのが・・・
June 01, 2016 ・・・

に・・・にせんじゅうろくねん・・・
「June」って・・・何月でしたっけ?? 6月???
まあ、3年間という放置期間からすれば、5月であろうが6月であろうが誤差みたいなもんですね

この3年間、色々なことがありました

スロットカーと模型は、相変わらずやってます
最近は、シリコンゴムとレジンにも手を出しました
新しい「場」を求めて、色々な模型イベントにも参加し始めました

あ、ここには書かなかったですけど・・・旧ミニ買いました
98年式です
97年式以降ですので、所謂「最新型の旧ミニ」って奴です

あと、windowsからmacに移行しました

twitterで、とても波長の合う友人に出会えました
つい最近、リムられましたけど(笑

そして、また休職してました
今度の休職期間中は、「リワーク・プログラム」という最新の復職支援プログラムを体験することができました

一番大きかったのは
ちょこ社長亡き後、我が家のねこ共を取りまとめていた最年長の独歩氏が
大病を患ったことです

今は、1日の大半を酸素室の中で生活しています

・・・そんな色々な出来事を踏まえて、「すくーでりあ・ちょこ」
再出発します

最初は、休職期間中に書き溜めた文章とか
闘病中の独歩氏の事とか書いていきたいと思っております

では

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